真竹のquad ショートロッドの製作開始です。
真竹そのもののお問い合わせをこれまで数件いただきました。みなさん入手が難しいそうです。私もその中の一人ですが、これだけ質の良いものを見つけられたのはとてもラッキーでした。
真竹の産地大分といっても不思議なことに問屋に真竹はありません。あったとしても京都から取り寄せ、しかも話から察するに細くて若い竹のようで、「真竹は置いていますか?」「今はないけどどんなのがいるの?」「太いのがいいんですけど」「何に使うの」「釣竿を作るんですが」「釣竿なら細いんじゃないの」「いえいえ、割って作るんです」「割って?」大抵ここまでで話は終わります。
ところが、やっと見つけだしたところは電話で「真竹ありますか?」一言「あるよ」これだけでした。ごちゃごちゃ言わないのがなんとも嬉しくて。「すぐ行きます」飛んで行きました。
ゴーという音を立てながら釜の前で竹をのばしているお爺さん。ズラッと青く細い竹が並ぶ中、奥の方に黄色く太いのが見えました。「これ、良く見せてください。」仕事の手を休めて、すぐに束をバラしてくれました。
一目見て、「これはいい、これください。」「割れが入っちょるけどいいんかえ?」「これが
いいんです」
物差しと鋸をお借りして切りそろえ、軽乗用車に目一杯乗せて帰りました。ほんの15分ぐらいの出来事でしたが、夢のようなひとときでした。